断熱性能

2012年3月31日 (土)

資産価値の高い家づくり

幻冬舎から「資産価値の高い家づくり22の知識」が出版されていたので、タイトルにつられて買ってみました。

私もそれに関して一定の考え方を持っているので興味がありました。

色々と書いておられますが、建物の寿命に関し断熱と気密に付いてに力点をおいて書いてありました。

法隆寺を例に、本来ならに造建築は長寿命であるはずであるにもかかわらず、近年の木造住宅にがわずか30年程度の寿命しかないのは、中途半端な断熱と気密が原因で壁体内結露を引き起こし、それが腐朽菌を発生させ木材の寿命を縮めていると記されています。

長寿命のもとは上記のみならず、木材の材種、断面の大きさ、工法、等々の違いがありますが、概ね理屈はそうだと思います。

また断熱・気密の基準にしても、国が定めた現在の基準値(次世代省エネ基準)を守っていても、将来的に引き上げられる予想基準を見据えておかないと、現基準レベルではすぐに高性能とはいえなくなり、資産価値の下落につながるとも書かれていました。(現基準ですらしっかりと守られていないのが現状)

因みに著者は将来を見据えて守るべき基準は、当地域(Ⅳ地域)において、C値:0.5cm/㎡、Q値:1.9W/㎡K未満にすれば資産価値は将来急速に低下しないと述べていますが、日本の現実的な進み方からすればそう言う見通しになるのでしょうが、目標とする数値として私は疑問に思います。
*現在モコハウスでは、C値:0.1cm/㎡、Q値:0.86W/㎡K(但し熱交換換気時、不使用時は1.25W/㎡K←数字は小さい方が優れている)を実現しています。*

ただ、銀行出身や経営コンサル出身の著者(技術系ではない)にしては、珍しく「気密性」や「換気」に対する考え方がしっかりしておられます。2009年の基準改正で、C値が採用されなかったのは「ある意図のもと」と書かれていましたが、私も同感です。
変な例ですが文科省が実施していた先の「ゆとり教育が」現在見直され、教科書が分厚くなりつつあるように多分、「気密性の確保」は断熱理論的にも絶対に避けて通れない命題なので、一時的にこじつけで通した「ある意図」がいつまでも続くとは思えません。

また、家の寿命だけではなく家庭内事故による死者数1.4万人は、交通事故による死者数の2.8倍にも達していると書かれていましたが、そのほとんどがヒートショックによるもので高齢者の死因の≒1/4にも達するそうです。つまり家のみならず人間の寿命にも影響するということです。
ヒートショックは、例えば暖房されているリビングから温度の低いお風呂場やトイレへ移動した時に急激な温度差によって発生し、「心筋梗塞」や「脳血管障害」を引き起こします。

また、「建築家」と「設計士」の違いにも少し触れてありますが、当たらずとも遠からじで、核心部分に関しての記述は実情的にウーンマアマア。
前回、このブログで私も「建築家」に付いて書きましたが、私は意識的に事態や本音を外して書いたので、ウーンあれもマアマア。

後半の建築工法に関する部分では、両著者ともに建築技術のプロではないので、この種の本にありがちな首をかしげる記述も多々。多少ページ数が少なくなっても自分の専門分野に特化して書かれているほうが、全体的にこの本の信頼性や信憑性が増すのでは。

おしまいにモコハウスのCMになりますが、モコハウスでは先にも書いていますがC値:0.1cm/㎡、Q値:0.86W/㎡K(モデルハウス値、数値は各戸によって異なる)と言う国内最高水準といっても過言ではない性能を有していますので、断熱性能の基準に関しては多分30年程度以上はクリアー出来るのではないかと考えています。

また断熱工法も壁体内にグラスウール・その他を入れる内断熱工法ではなく、高性能フェノールフォーム製のボードを躯体の外側に貼リつける外断熱工法を採用しているので、躯体が露点に達して結露し、腐朽菌によって木材が腐朽する事は実際上も理論上もあり得ません。

フェノールフォーム断熱材そのものも吸水しないため、グラスウールのように湿気を吸い込んで断熱性能が経年劣化するという心配も全くありません。
また、躯体の寿命は腐朽しない限り、理論的には木材の寿命が尽きるまでと言えます。

現在でも相変わらず、低基準の住宅が作られ続けています。
折角今から作る家なのに、何でわざわざ13年以上も前の基準の家を作るの?と言うのが正直な思いです。つまり出来上がった瞬間に、13年前の価値基準しかない家が出来上がったと言うことと同じなのです。
**現在の次世代省エネ基準(長期優良住宅認定)は1999年3月に告示**

私は国の住宅政策に対する怠慢、勉強不足、ある力関係によりハードルを下げた罪は余りにも大きく重いと言わざるを得ないと思っています。

暑さ寒さも満足に防げない僅か寿命30年程度の住宅のために、真面目に一生懸命働いて延々とローンを返済し続ける・・・、全てとは言わないまでもこれが現実です。
このような低基準の住宅を作らせ続ける無責任な国に対して怒りすら覚えてしまいます。

経済の健全な成立なくして日本の国家が成り立たないのは百も承知ですが、国も企業目線ばかりでなく、もう少し国民の目線にたち、国民の幸せと財産を本気で守って欲しいものです。

私は建築馬鹿で経済に関しては全く素人で各経済指標などはわからずに言いますが、先進ヨーロッパ諸国においてはもっと民意も反映され、かつバラスンの取れた資本主義経済を成立させている国がありのではないでしょうか。

いずれにしてもこのままでは、ヨーロッパ始め先進諸国からジワジワと引き離されてしまいます。

2007年6月20日 (水)

風通し

今日も入道雲が出てなんだか夏を思わせる天気です。

日陰に入るとまあまあですが、日の当たる場所では結構暑い。

モデルハウスでは、外から来られたお客様のためにエアコンを

かけています。もっとも私自身もエアコンの効きをチェックしたい

為もあります。延べ面積34.7坪の(ロフトを含むと43坪)の大きさ

ですが、各階エアコンを1台ずつ(16畳用、8畳用)で運転してます。

それで結構冷えています。(勿論真冬も同じ台数で運転です。)

そこへあるお客様が来られて、私はエアコンが好きではないと

おっしゃたので、止めるとどんな状況になるのか2台のエアコン

の運転を中止してみました。

この建物は風の通り道を考えて設計していましたので、予定

通り風邪が良く通り、エアコンなしで結構涼しい事に気が付きました。

今まで暑い時はエアコンをかけてその効果だけに神経を使っていて

風の通り道を考えながらも、なしで過すと言う発想は余りありませ

んでした。勿論それは単に風通しだけの問題ではなく、建物が

太陽の輻射熱を遮断しているから生まれるこその効果なのですが。

そこで試しに西日の当たる外壁面の温度とその裏面の温度を

測ってみましたら、外壁面56度Cに対して裏面は24度Cを

示しました。以前も書いたように、この現象は外壁の断熱性が

とても優れていること証拠と言えます。仮に外壁や屋根面の断熱

が悪ければ、室内の壁面温度が結構上昇しその輻射で、室内

温度も上がると言う事になります。

またまた当然の発見です。

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2007年6月12日 (火)

温度差

今日はまるで梅雨明けのような晴天で夏を思わせる気温でした。

モデルの室内温度が気になるので、赤外線放射温度計を持って、

測定に行ってきました。屋根はガルガニューム鋼板で葺いており、

その表面温度はなんと午前11時ごろでしたが、55度Cもありました。

その真下の天井面の温度は25度Cでした。

一方壁面の温度は東西南北を問わず、ほとんど23~24度Cでした。

これほど各面に温度差がないというのは、とても断熱性が優れて

いる何よ利の証拠です。(因みに外気温度は29~30度C)

勿論エアコンをかけない状態です。

これだと真夏でもロフトは居室として快適に充分役目を果しそうです。

外断熱工法の効果がてきめんと言う感じです。

このロフトは私のお気に入りの場所です。

真夏に窓を開放して、景色を見ながらビールをプハー!

ホッ!一安心!

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